着丈とは?身丈との違いは?洋服選びに役立つ長さの基礎知識2024年12月17日 公開 

ユニフォームやチームウェアを作成する際、サイズ表を見て「着丈」という言葉に戸惑った経験はありませんか?
洋服のサイズ選びは意外と難しく、特にオンラインでの購入では実際に試着できないため、不安を感じることも多いですよね。

そこでこの記事では、着丈の意味や身丈との違いや、洋服選びに役立つ長さに関する基礎知識をわかりやすく解説します。
他の丈の呼び方や測り方も紹介しているので、ぜひ通販サイトでの洋服の購入の際に参考にしてみてくださいね。

着丈とは?身丈との違いを理解しよう

着丈と身丈は、洋服の長さを表す重要な指標ですが、その測定方法や意味合いに違いがあります。

着丈は、洋服の背面を基準に測定される長さで、襟を除いた部分から裾までの長さのこと。主にトップスやアウターの全体的な長さを把握するのに適しており、スタイリングの際の目安となります。

一方、身丈は洋服の正面から測定され、襟ぐりと肩の縫い目が交わる部分から裾までの長さを表します。洋服を着用した際の前面からの見え方や、ボタンの位置などを考慮する際に重要です。

洋服選びの際には、どちらの丈も意識することが大切。例えば、シャツやジャケットを選ぶ際、着丈が適切でも身丈が短すぎると、前面でボタンが引っ張られる可能性があります。
両方の長さを考慮して、より自分の体型やスタイルに合った選択をしましょう。

アイテム別|着丈の測り方

アイテムによって着丈の起点や測り方は変わるもの。ここでは、Tシャツのほかにアウターやボトムスなど、さまざまなアイテムの測り方を紹介します。
これらの違いを理解することで、オンラインショッピングでのサイズ選びの不安を減らせるでしょう。

ご自身で測定する際は、誤った数値にならないよう衣服を平らな場所にぴんと広げ、規定の位置にメジャーをまっすぐに当てた長さを確認してくださいね。

Tシャツの着丈は背中側の長さを測る

Tシャツの着丈を測る際は、基本的に背中側の中心の長さを基準にします。首元の縫い目から裾までを真っ直ぐに測ることで、正確な着丈を把握できます。

ただし、最近のTシャツは多様なデザインがあり、前後で長さが異なるものも珍しくありません。そのため、着丈を確認する際は、背中側の長さだけでなく、前側の長さや全体のシルエットにも注目しましょう。

オンラインショッピングの場合は、商品説明や着用画像をよく確認することで、実際の着用感をイメージしやすくなります。
自分の好みや体型に合ったTシャツを選ぶためには、単に数字だけでなく、全体のバランスを考慮することが大切です。

スカート・パンツ類はウエストから測る

スカートやパンツの着丈を正確に測るには、ウエストラインを基準点として考えましょう。

ストレートスカートやAラインスカートでは、ウエストから裾までをまっすぐ測ります。
プリーツスカートの場合は、プリーツを伸ばさずに自然な状態で測ることが大切です。

パンツの場合も同様に、ウエストから裾までの長さを外側に沿って測ります。
ただし、ハイウエストやローライズなどは実際のウエストラインではなく、それぞれの最も高い位置から測ることで、着用時のイメージに近い長さを把握できます。
また、オーバーオールやサロペットのような一体型のアイテムでは、肩紐を含まない本体部分のウエストラインから裾までを着丈として扱います。

スカート・パンツ類はトップスよりも様々な形状があり混乱しやすい面がありますが、原則としてウエストバンドの上から裾までを着丈と呼ぶことを覚えれば数値を正しく理解できるでしょう。

ワンピースの着丈は総丈を指すことも

ワンピースは一着で全身をカバーするアイテムであり、トップスとボトムスを分けて考える必要がないため、着丈を「総丈」として記載する場合があります。

総丈とは、主に襟ぐりの最も高い位置から裾までの長さのこと。ただし、ワンピースのデザインによっては捉え方が異なる場合もあります。
例えば、シャツワンピースの総丈は襟の付け根から裾まで。対してキャミソールワンピースではストラップの最も高い部分から裾までを測ります。

ワンピースの丈にはミニ、ミディ、ロングなど様々な長さがあり、同じ着丈でも着用者の身長によって印象が異なります。
オンラインショッピングの際は、モデルの身長情報や着用イメージ写真を参考にすると良いでしょう。

また、ワンピースのシルエットや素材によっても見え方は変化します。Aラインやティアードデザインのワンピースは、実際の丈よりも短く見える傾向があります。反対に、タイトなシルエットのワンピースは丈が長く見えることがあります。

自分に合ったワンピースを選ぶ際は、単に数字だけでなく、デザインや素材、シルエットなども考慮に入れることが大切。着用シーンや自分の体型に合わせて、最適な着丈のワンピースを選びましょう。

シャツ・ニットの着丈は襟の付け根から測る

シャツやニットの着丈とは、襟の付け根から裾までの、中心の直線距離のこと。この計測方法は、襟付きのアイテムに共通して適用されます。
タートルネックやボリューミーな襟のデザインのニットの場合も、襟の部分を含めずに測ることがポイントです。

ただし、オーバーサイズやドロップショルダーなどの特殊なデザインの場合、肩の位置が通常と異なるため、商品の説明や販売元の測定方法を確認するのがよいでしょう。

着丈を正確に把握することで、自分の体型に合った長さの服を選びやすくなります。また、オンラインショッピングの際にも、この知識があれば適切なサイズ選びに役立ちます。

アウターの着丈はデザインによって測り方が変わる

アウターはデザインによって着丈の測り方が変わることを覚えておきましょう。
基本的には襟の付け根から裾までを測りますが、フードや特殊な襟がついているものは注意が必要です。

パーカーなどフード付きのアイテムでは、フードを含まずに襟元から測ります。
また、ノーカラーのコートやジャケットの場合は、肩の縫い目から裾までを測るのが一般的。
前後で長さが異なるデザインの場合は、通常後ろ側の長さを着丈として表記します。

アウターを購入する際は、着用する洋服の種類や季節も考慮に入れましょう。
冬用のコートなら、セーターなどの厚手の服の上に着ることを想定し、少し余裕を持たせた着丈を選ぶのがおすすめです。

【番外編】着物・浴衣の着丈と身丈

和服における着丈とは、実際に着用したときの着物・浴衣の長さのこと。
男性の場合は、身丈と着丈がほぼ同じになりますが、女性はおはしょりを作るため、着丈が身丈よりも短くなります。
そのため、着物選びの際の目安としては女性は身丈が身長とほぼ同じ、男性は身長から25〜30cm引いた長さが最適です。

浴衣の着丈は着物よりも少し短めになるのが一般的。浴衣の場合、着物よりも少しカジュアルな場で着ることが多く、足首が少し見える長さが理想とされています。

ただし、着付けの際の調整や好みによって、多少の長さの違いは問題ありません。着物や浴衣を購入する際は、自分の身長を基準に、少し余裕を持たせた長さを選ぶのがおすすめです。

袖丈など他の部位の名称と測り方

洋服選びで重要な着丈以外にも、袖丈や裄丈などさまざまな箇所の長さを示す言葉があります。これらも着丈・身丈と同様、どこの長さを示す言葉なのか混同しやすいですよね。

ここでは、着丈・身丈以外に代表的な長さを示す名称とその測り方をご紹介します。
これらの測定値を把握しておくと、自分の体型に合った服選びがしやすくなるでしょう。ぜひ参考にしてくださいね。

袖丈の意味と測り方

袖丈は、服の袖の長さを表す重要な寸法です。具体的には、肩の縫い目から袖口までの長さを指します。
計測するときは服を平らな面に広げ、肩の縫い目から袖口の端までをまっすぐに測りましょう。

袖丈は、腕の長さや好みのフィット感に合わせて選ぶことが大切です。
ただし、過度に長すぎても短すぎても動きづらく、まただらしない印象を与えやすいため、適切な長さのものを選びましょう。

半袖Tシャツやポロシャツの場合、通常は上腕の中間あたりまでの長さが一般的。パーカーやジャケットなどの長袖アイテムでは、手首が隠れるくらいの長さが基本です。
最近ではオーバーサイズの流行により、あえて長めの袖丈を選ぶ人も増えています。
また、洗濯による縮みも考慮に入れ、若干余裕を持たせた袖丈を選ぶのも一案です。

裄丈の意味と測り方

裄丈とは、主に和服の肩幅から袖口までの長さを指す寸法のこと。洋服では肩幅と袖丈を合わせた長さとして考えることができ、背中の中心から肩を通った手首の骨までの距離を示します。
特にジャケットやアウター類で重要視される指標ですが、Tシャツやポロシャツなどのカジュアルウェアでも、この測り方は同様。
肩周りの動かしやすさや、服全体の印象に直結する重要な指標です。

ただし、メーカーによっては背中の中心から手首の骨の位置までの直線距離を裄丈としている場合も。詳細な情報を知りたい場合は、各メーカーの丈の定義を、サイトやカタログなどで確認しましょう。

裄丈は体型や好みによって適切な長さが異なります。腕が長い人や、ゆったりとしたシルエットを好む人は、やや長めの裄丈を選ぶとよいでしょう。
逆に、コンパクトなシルエットを好む場合は、やや短めの裄丈が適しています。ボトムスやアウターとのバランスも見ながら好みの裄丈を探してみてくださいね。

総丈の意味と測り方

総丈は、衣服の全体的な長さを表す重要な指標で、トップスとボトムスで測り方が異なります。

トップスの場合、襟ぐりの最上部から裾までの長さを指し、襟ぐりの中心を起点に真っ直ぐ下へ裾まで測ります。ボトムスでは、ウエストバンドの上端から裾までの直線の長さを総丈と呼びます。

ワンピースは前述の通り、デザインによって起点が変わるため注意が必要。
袖や襟の形によって示す長さが異なっている場合があるので、タグやサイズ表、着用イメージなどをよく確認してくださいね。

自分の体型や好みのシルエットを考慮し、適切な総丈の服を選ぶことで、より満足度の高い買い物ができるようになりますよ。

自分に合った服の選び方

自分に合った服を選ぶには、最適な着丈を正しく理解することが大切です。
まず、自分の体型をよく知り、普段着ている服のサイズを参考にしましょう。カジュアル・フォーマルなど着用シーンやTPOに合わせた選び方も重要です。

ここでは、着丈の合った服を選ぶ際に意識するとよいポイントをお伝えします。
トレンドに流されすぎず、自分らしさを表現できる服選びを心がけることで、より自信を持って着こなせる服に出会えるはずです。

着用イメージに合わせる

着丈を選ぶ際は、自分の好みや着用シーンに合わせて調整することが大切です。

オーバーサイズで着たい場合は、通常よりも長めの着丈を選びましょう。ゆったりとしたシルエットがリラックスした雰囲気を演出します。
対して、適切な着丈の服を着用するとスマートで洗練された印象を与えられます。

体型をカバーしたい方は、お尻が隠れる程度の着丈のトップスがおすすめ。自然に気になる部分のラインを隠してくれます。

また、TPOに応じて着丈を変えるのも効果的です。
カジュアルな場面では長めの着丈で遊び心を出し、フォーマルな場面では適度な長さできちんと感を出すなど、場面に合わせて使い分けることで、より洋服を楽しめます。

自分の体型や好みのスタイルを考慮しながら、着用イメージに合った着丈を選ぶことで、より自分らしい着こなしが可能になります。
洋服選びの際は、鏡の前で実際に試着してみて、理想のシルエットになるよう着丈を吟味しましょう。

持っている服に合わせる

新しい服を選ぶ際、持っている服との組み合わせを考えることはとても重要。着丈は、コーディネートの印象を大きく左右する要素の一つです。

トップスとボトムスのバランスは、着丈によって変わってきます。クロップド丈のトップスを選んだ場合、ハイウエストのボトムスと合わせると、スタイルアップ効果が期待できます。
逆に、ロング丈のトップスなら、スキニーパンツやタイトスカートと合わせることで、すっきりとしたシルエットを作れます。

レイヤードスタイルを楽しむ際も、着丈の異なるアイテムを組み合わせることで、より洗練された印象になります。
例えば、ショート丈のジャケットの下に、少し長めのシャツを合わせるなど、着丈の違いを利用したコーディネートが可能です。

また、チームや団体でウェアを選ぶ場合、メンバーの体型や好みに合わせて、複数の着丈のオプションを用意することも検討しましょう。
これにより、それぞれが自分に合ったスタイルを選べ、チーム全体の統一感も保てます。

【豆知識】洗濯による着丈の変化と対策

洗濯によって着丈が変化することは多くの人が経験したことがあるでしょう。特に綿100%の衣類は縮みやすく、お気に入りのTシャツが短くなってしまったという経験をした人も少なくないはずです。

着丈の変化を最小限に抑えるためには、洗濯の際にいくつかの対策を講じることが大切。まず、洗濯表示をしっかりと確認し、適切な方法で洗濯することが重要です。
また、乾燥機の使用にも注意が必要。衣類が高温に晒され続けると繊維を縮ませる原因となります。
デリケートな素材の服やお気に入りの服の乾燥機使用はできるだけ避け、陰干しで乾燥することをおすすめします。

新しい衣類を購入する際は、若干大きめのサイズを選ぶことも一つの対策です。洗濯による縮みを見越して、少し余裕を持たせておくことで、長く快適に着用できるでしょう。

これらの対策を意識することで、お気に入りの服の着丈を長く保ち、快適に着用し続けることができます。

まとめ

ここまで洋服の着丈について、意味や測り方などをさまざま紹介してきました。
アイテムごとの着丈の測り方や自分にぴったりの洋服の選び方を理解して、オンラインでも洋服が選びやすくなったかと思います。

オンラインショップでは、通常詳細なサイズ表が用意されています。内容をしっかりと確認し、自分の体型に合った商品を選びましょう。

さらに、返品・交換のポリシーも事前に確認しておくと安心です。多くのショップでは、サイズが合わない場合の返品や交換に対応していますが、条件や期限が設けられていることが多いので注意しましょう。

インターネットでの洋服購入は便利ですが、正確な情報を集め、サイズ選びに細心の注意を払うことで、自分にぴったりの洋服を見つけることができるはずです。

2024年12月17日 公開 2024年12月17日更新

この記事を書いた人

あじ

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