消せるボールペン【フリクション】|なぜ消える?その仕組みを解説2020年7月22日 公開  2024年6月13日 更新

パイロットの消せるペン「フリクション」。2015年度には、フリクションシリーズが「グッドデザイン金賞(経済産業大臣賞)」を受賞。2017年には世界累計販売本数は20億本を突破し、愛用者は急増中! 何度でも消せるフリクション。どうしてこすると書いた文字が消えるのか、その仕組みを詳しく解説します。また、フリクションペンの良い点・注意点も紹介します。

フリクションってどうして文字が消えるの?

付属の特殊なゴムで文字が消えるフリクション。いまや筆記具の定番ともいえる人気アイテムです。
そもそも文字が消える仕組みはどのようなものなのか、きちんと理解している人は少ないはず。
フリクションインキの仕組みについてまとめました。

パイロット新開発!消えるフリクションインキとは

フリクションインキとは

パイロットの「フリクションシリーズ」には、フリクションインキという色が消える特殊なインキが使われています。フリクションインキは温度変化の効果で、60℃以上になると透明になり、マイナス10℃以下になると元の色が復元し始めます。さらにマイナス20℃前後で、完全に色が戻るという特性をもっています。
特殊な「フリクションインキ」で書いた文字を専用のラバーでこすると、65℃以上の摩擦熱が発生してインキが消えます。これがフリクションの文字が消える仕組みです。
フリクションボールペンの後端部に付属する特性ラバーは、強くこすっても紙を傷めない弾力性と、磨耗しにくい素材を厳選して使用しています。消し味の滑らかさだけでなく、耐久性を兼ね備えたこだわりのラバーなのです。

フリクションインキのしくみ

フリクションインキは、1975年に基本原理が発見された特許取得の「メタモカラーインキ」を進化させたもの。フリクションインキは特殊なマイクロカプセルが色素の役割をはたしています。
ラバーでの摩擦熱によりマイクロカプセルに含まれる発色剤・発色させる成分・変色温度調整剤の3種類の成分の組み合わせが化学変化を起こし、インキが透明になります。紙の目に入り込んだインキも60℃以上熱が加われば、文字は無色透明になります。

フリクションインキの仕組み1 フリクションインキ 文字が消える仕組み2

間違えて消しても大丈夫!消えた文字も復元できます

消えてしまった文字は、家庭用冷蔵庫の冷凍室などマイナス10℃以下の環境下に置くことで、もとに戻すことができます。フリクションは温度変化でインクの色が変わる性質があり、こすっても実際に文字が”消えて”いるわけではなく、透明化しているだけなのです。
フリクションインキは60℃以上になると文字が透明になり、マイナス20℃前後になると完全に色が戻る特性があります。冷凍庫のなかに入れると、徐々に文字が戻ってきますのでお試しください。


出典:パイロットフリクションよくある質問 消えた文字を元に戻すには?

フリクションペンはこんな時に便利!おすすめ使用シーン

フリクションペンは様々なシーンで便利な筆記具です。
特におすすめなのは学習時やビジネスシーン。それぞれの使い方を紹介します。

すぐに書き直せる!学習用のペンにぴったり

フリクションライト 蛍光ペンイメージカット

学習用の筆記具として、フリクションペンが大活躍。ノートに書き写した板書を書き間違えても、消してすぐに書き直せます。鉛筆のように消しゴムの消しカスを捨てる手間も、ボールペンのように修正液が乾くのを待つ手間もありません。 何度も繰り返し勉強したい漢字練習帳や問題集も、フリクションペンで書き込み消せばなんどでも利用可能に。重要度や習熟度ごとに色を塗り分けられる蛍光ペンのフリクションライトは特におすすめです。間違えて別の単語に引いてしまった時も簡単に消せるから、参考書や教科書に気軽にマークできます。
フリクションを使えば時間を有効で効率的に勉強ができますよ。

ビジネス用のメモ書きに

アイデアを書き溜めたいビジネスメモ書きにもフリクションペンがおすすめ。ミーティングや企画会議で打ち合わせ内容をどんどん書き込み、書き損じてもサッと消して書き直せます。
スケジュール帳やカレンダーへ予定を記入するのにも便利。予定が変更になった場合でもすぐに修正が可能です。スーツの胸ポケットやスケジュール帳にフリクションペン1本を忍ばせておけば、筆記用具一式を持ち歩くわずらわしさからも解放されスマートに仕事ができます。
金属性ボディの「フリクションポイント ビズ(メタリック)」や、木製グリップがおしゃれな「フリクションボール 3 05ウッド」など、高価格帯もラインナップ。ビジネスシーンにマッチします。

フリクション メモ書きに使っているイメージ

フリクションペンの失敗談 こんな書類には注意!

フリクションインキは60℃以上の熱で文字が透明になる仕組み。文字を直射日光の当たる場所や高温な場所に置くと消えてしまうことがあります。
文字を直接こする摩擦熱でなくても、温度変化でインキは消えてしまうので、要注意です。

こんな場面できえてしまうことが…

・資料作りでラミネートをかけたら、文字が消えてしまった!
・ホットコーヒーを入れたマグカップを書類の上に置いたら、メモの文字が消えた!
・真夏の炎天下の車のダッシュボードにメモ帳を置いたままにしたら、メモの文字が消えた!

フリクションペンを愛用している筆者の失敗談も一つ。キッチンのラベル収納のため、フリクションペンで内容物を書いてシールを貼って整理していました。しかしある日、電気ケトルでお湯を沸かし、その湯気があたったシールの文字が全部消えてしまいました!

パイロットコーポレーション公式サイトでは、『証書類・宛名などには使用しないでください』と注意を呼び掛けています。封筒の宛名や、長期保存をする書類、消えては困る大切な情報の記載には、使用しないように気を付けましょう。
直射日光や高温になる場所には置かないように、保管場所にも注意です。また、感熱紙・目の粗い紙・和紙など紙の種類や特性により消去に不向きな場合があります。

まとめ

フリクションペンの文字がなぜ消えるのか、フリクションペンの仕組みを詳しく解説しました。また、フリクションペンのメリット、デメリットも紹介しましたがいかがでしたか? 仕事や勉強などあらゆるシーンで活躍する、とても便利なフリクションペン。賢く使って日常生活に役立ててくださいね。

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2020年7月22日 公開 2024年6月13日更新

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かんちゃん

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