【初心者入門】万年筆の基礎知識。書き方・持ち方などの使い方2021年12月16日 公開  2024年1月26日 更新

【初心者入門】万年筆の基礎知識。書き方・持ち方などの使い方

この記事では万年筆を初めて使う人向けに、万年筆の構造や歴史などの基礎知識と基本的な書き方・持ち方を紹介していきます。
「万年筆って高級そうなイメージだけど、どんな筆記具なの?」、「どんなふうに使うの?」などの疑問を解決していきます。

万年筆とは?

万年筆とは?イメージ画像

万年筆とは軸内のインクをペン先まで毛細血管現象によって送り出す仕組みのペンです。好みのインクを使用でき、万年筆という名前の通り、「万年(永く)使える」と言われています。
万年筆の主な構造はペン先(ニブ)、胴軸、キャップです。

・ペン先(ニブ)
万年筆のペン先はニブとも呼ばれます。万年筆の中で最も重要なパーツです。素材はステンレスやスチール、高級な万年筆になると金が使用されています。
ペン先(ニブ)にはそのペン先の種類が刻印されているので、自分が使用しているペン先の種類の確認ができ便利です。

・胴軸
インクの貯蔵部です。樹脂製のプラスチックや天然木材、真鍮、ステンレスなど素材は様々。
握って筆記した時にしっくりする太さや形、重さを選ぶのがポイントです。

・キャップ
インクを乾くのを防ぎ、ペン先を保護してくれる役割があります。ねじ式やカチッと嵌める嵌合(かんごう)式があります。

万年筆の歴史

万年筆の歴史は古く、原型は953年に発明されています。現在のような構造になったのは1883年にペンブランドで有名なウォーターマンが発明した「ザ・レギュラー」から。日本に入ってきたのは1884年と言われています。
1940年代にボールペンが登場してからは筆記具をボールペンにシフトする人が多くなり、万年筆は特別なものの印象が強くなりました。

万年筆の使い方-書き方・持ち方3つのポイント-

万年筆の使い方、書き方・持ち方を紹介します。正しい書き方、持ち方をすると万年筆に愛着がわき、自分の書く文字も今までとは違った味がある文字になります。

筆記する時にペン先の刻印を上に向けて使う

万年筆はペン先の刻印を上に向けて使う

万年筆にはペン先の上下が決まっています。ペン先の刻印が上にくる向きで筆記をします。

万年筆を持つ角度は45°から60°

万年筆を持つ角度45°から60°

万年筆を持つ角度も重要です。45°から60°の角度が目安です。角度により文字の太さも微調整できます。60°ぐらいの角度で立てて使うと細く、45°ぐらいの角度で寝かせると太い文字を書けます。
ペン先は同じでも角度による太さのバリエーションが出せます。

肩の力を抜いてリラックスして書く

万年筆で文字を書く

万年筆で文字を書く際には筆圧は必要ありません。万年筆はボールペンとは異なり、紙の上に置くと直ぐにインクが出てきます。普段ボールペンを使っていると筆圧をかけがちですが、余計な力が入ってしまうとペン先が曲がってしまったりするので要注意です。
リラックスして書けるぐらいになれるまでは使いにくさを感じるかもしれませんが、筆圧をかけずにサラサラッとかけるので、筆記疲れがなくなります。

初心者が気になる万年筆の3つの疑問

初心者が気になる万年筆の疑問をまとめました。

1.購入してインクをいれてみたけどインクの出が悪い

せっかく購入した万年筆。インクの出が悪いとがっかりしますよね。カートリッジ式の万年筆はインクを入れてからペン先にインクが届くまでに約15分から30分程度は時間をみてください。
吸入式の場合にはペン先をボトルインクに浸してインクを吸入するので、直ぐに筆記をすることができます。

2.万年筆用のインクを買ったけどどの万年筆にも使える?

万年筆用のインクはカートリッジとボトルインクの2種類があります。
カートリッジインクはカートリッジ式かコンバーター式(両用式)の万年筆に使用できます。しかし、注意が必要で、基本的にメーカー純正品しか使うことができません。
インクを購入する際には自分が持っている万年筆が、どのタイプのインクの補充方法なのか確認した上で購入するようにしましょう。
ボトルインクの場合には吸入式やコンバーター式(両用式)の万年筆であればどの万年筆でもインクを入れることができます。

3.毎日使ったほうがいい?

少しでもいいので毎日使用したほうが万年筆の中のインクが乾きにくくお手入れも楽になります。使わない日が長くなるとインクが固まってしまう原因になります。
また、万年筆は使っている人のクセによってペン先が変化していき、だんだんと自分に馴染んでいく筆記具です。オンリーワンの使用感の万年筆を作るためには、少しの時間でも毎日使ったほうがいいでしょう。

まとめ

万年筆の書き方・持ち方などの使い方、基礎知識を正しく理解することによって万年筆の筆記がより楽しくなります。筆記具で文字を書く機会が少なくなった現代だからこそ、筆記具にこだわりを持ち、万年筆で書く文字の暖かさを体験してみてはいかがでしょうか?

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2021年12月16日 公開 2024年1月26日更新

この記事を書いた人

なべこ

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