マグカップの印刷~ワンポイント1色パッド印刷~2020年3月25日 公開 2024年1月23日 更新
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ショップの周年記念やイベントのノベルティとしても人気なマグカップ。リーズナブルにオリジナルマグを作りたいときには、さりげないワンポイント印刷のパッド1色印刷がおすすめです。DICやPANTONEの色指定にも対応しているので、コーポレートカラーなど印刷色にこだわりたい方にもぴったり。
ここでは、マグカップにパッド印刷の特徴や制作工程をご紹介します。
ワンポイント名入れ パッド1色印刷とは
パッド印刷は印刷したいデザインのインクを、版上からシリコンパッドにいったん転写し、マグカップにスタンプのように押しつけてる印刷方法。印刷対象物に2次転写を行う印刷の一種です。
シリコンパッドの弾力を活かし、なだらかな曲面にも印刷ができるため、マグカップへの印刷では最もスタンダードな印刷方法です。パッド印刷は、小さな文字や細かな絵柄を表現でき、ボールペンやライトなど小さいノベルティにも使われています。シリコンパッドの大きさに制限があるため、印刷範囲があまり広げられないのが欠点ですが、短時間で印刷が可能なので、大量に印刷するほど低価格になるのが強みです。
パッド1色印刷の方法
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フルカラー昇華転写、回転シルク印刷に比べ、商品の形状にあまり左右されないパッド1色印刷。
機械にセットできれば、ころんとしたラウンド形状のマグカップにも、ストレートな円柱形のマグカップにも名入れができます。弾力のあるシリコンの良さを活かして、すこしザラザラした表面にも印刷が可能です。
step1マグカップを印刷機にセット
パッド印刷の機械にとりつける際は、マグカップをおさえる治具(じぐ)にセットします。
印刷時にずれが起きないよう、治具(じぐ)は商品によって変えしっかりと動かないように固定します。治具(じぐ)は主に木製で、商品を傷つけない配慮もしています。
step2 シリコンパッドにインクを転写

凹部分にインクをためた版にシリコンパッドを下ろし、パッド自体にインクを転写します。
シリコンパッドは指で強く押すと、すこしへこむくらいの堅さです。
step3マグカップにシリコンパッドを押し付け、印刷
インクの乗ったシリコンパッドを、マグカップに押し付け印刷します。この時の力は約1~2t。ガラスのコップだとヒビが入るほどの力なので、商品が割れたり傷ついたりしない絶妙な力加減でスタンプします。
印刷機は全て自動で動きますが、商品のセットは職人さんが位置を見ながら行っています。印刷ができたら機械から外し、乾燥をして完成です。商品によっては熱をかけ、インクの密着力を上げます。
マグカップ パッド1色印刷の注意点
印刷範囲が小さめ
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デザインがゆがまずに印刷できる範囲は、最少直径の約6分の1mmサイズです。それ以上は曲面がきつくなりすぎるため、パッドがうまく当たらずデザインがゆがみます。
カップの色がインクの発色に影響します

パッド1色印刷は転写方式のため、直接インクをのせる印刷方法に比べてインクが薄めにのります。マグカップが黒、紺、赤、シルバーなど濃いめの色だと、インクはやや沈んだ発色になります。
他にもいろいろ マグカップの印刷方法
パッド1色印刷以外にも、マグカップには印刷方法があります。印刷したいデータや仕上がりのイメージに合わせて印刷方法を選ぶことで、完成したオリジナルマグカップの満足度が高まりますよ。
フルカラー昇華転写印刷
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写真やイラスト、キャラクターの印刷にぴったりのフルカラー昇華転写印刷。昇華転写印刷専用の特殊な塗装がされたマグカップが対応しています。持ち手を除く全面にフルカラーの印刷ができます。
転写シートに1度プリントしたあと、シートをマグカップに巻きつけ、高温で加熱プレスすることでインクを定着させる印刷方法です。
詳しくは『マグカップの印刷~フルカラー昇華転写印刷~』でご紹介しています。
1色ぐるっと回転シルク印刷
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思い出の写真やオリジナルイラストを大きく印刷して、おしゃれなオリジナルマグカップを作りたいなら、1色ぐるっと回転シルク印刷がおすすめです。
マグカップの1色ぐるっと回転シルク印刷とは、マグカップを回転させながら印刷することでぐるっと広範囲に印刷できるやり方のことです。回転シルク印刷ではマグカップの持ち手をよけるために、アングル版という特別な版を使います。フルカラー昇華転写に比べ、コストを抑えて広範囲にオリジナルプリントができるのが特徴です。
詳しくは『マグカップの印刷~1色ぐるっと回転シルク印刷~』でご紹介しています。
2020年3月25日 公開 2024年1月23日更新
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