【木製品】レーザー彫刻とは?豊富な加工サンプルでわかりやすく解説!2021年7月16日 公開  2024年1月23日 更新

【木の彫刻】レーザー彫刻の仕上がりの違いを徹底調査

記念品印刷に人気の「レーザー彫刻」。半永久的に印刷が取れず残るのが特徴です。レーザー光の強さだけでなく、印刷する品物の素材によって仕上がりが変化する奥深いレーザー彫刻。

この記事では基本的なレーザー彫刻の知識と、木の素材ごとに変化する仕上がりついてサンプル画像豊富に詳しく紹介していきます。

レーザー彫刻・レーザー加工とは

レーザー彫刻・レーザー加工とは材料に光線を照射し、その材料の塗装を飛ばしたり、焦げ付かせたりする印刷手法です。
木製品や金属製品に適した印刷方法で、文字やイラストなど好きなデザインを彫刻することができます。


動画提供:イディアス YouTubeチャンネル

レーザー彫刻機 の仕組み

レーザー彫刻機にはレーザー光線を生成させる発振装置が付いています。その発振装置から光線を生成させます。
生成されたレーザー光線は機械の内部にあるミラーに反射します。そのあとレーザーヘッドへ伝達され、光線が印刷する素材へ照射されます。

レーザー光線の強さと速さ

レーザー光線は強さと速さで仕上がりを調整してます。
光線の力が強ければ強いほど硬い素材でも彫刻することができ、焦げ目がつきやすくなります(ほとんどの場合、印刷面の色味が変わります)。

一方、レーザー光線の速度は彫刻の深さに関係しています。

光線のスピードが遅いと深く掘ることができ、スピードが早いと浅く掘ることができます。
ほしい!ノベルティでは、素材や商品によってレーザー光線の強さと速さを微調整し、ベストな彫り具合を探し出しています。

レーザー彫刻の魅力・特徴

レーザー彫刻・加工は素材を削ることで立体感のある仕上がりになるのが最大の魅力です。他の印刷方法にはない特徴です。

機械による光線で削っていくので、とても細い線まで表現可能です。
シルク印刷、パッド印刷、箔押し印刷では表現できない、素材の風合いを活かした高級感あふれる仕上がり魅力です。

特徴1 約0.1㎜の精細さ

レーザー光の細さは約0.1mm。専用の機械で素材を直接削っていく加工方法のため、手彫りでは実現不可能な小さな文字や細い線などを正確に再現できます。とても細かいデザインも実現可能です。

特徴2 半永久的に残る名入れ

ノベルティ商品に直接彫刻するレーザー彫刻は、摩擦に強く名入れ部分が半永久的に残ります。中でも木製品は彫の深さや焦がした色が映え、木材のナチュラルな雰囲気を残した印象深い仕上がりになります。インクを直接載せる印刷方法に比べ、触った時の凹凸感もとても良いものです。

【加工サンプル写真】木材5種|素材別の仕上がりを解説

レーザー彫刻・レーザー加工は木材の種類によって仕上がりが異なります。
今回は 5種類の木材をレーザー彫刻・レーザー加工しました。

「ゴム合成材」
「ヒノキ」
「杉」
「ウォールナット」
「タモ」

線幅は0.5pt~2pt。光の強さ/速さはそれぞれ4段階でテストをしています。
素材別に木目の影響、線幅、デザインの潰れなどどのように変わるか説明していきます。

注意事項

ほしい!ノベルティでは、木材の種類、商品、木目の状態や堅さをみながら、ベストな照射方法を選んでレーザー彫刻をしています。お客様からのレーザー光の強さやスピードのご指定、彫り加減のご指定はお受けしておりませんので、予めご承知おきください。

ゴム合成材のレーザー彫刻サンプル

ゴム合成材はテーブルの天板などの家具に使われる硬い木材です。そのため、レーザー加工するのにパワーが必要です。
木材を継ぎ合わせた素材で、継ぎ合わせている個々の木材の色味が異なります。



ゴム合成材木材の継ぎ目部分の彫刻色味

継ぎ合わせている個々の木材の色味が異なるため、同じパワー、同じスピードで印刷しても継ぎ合わせ部分が上記画像のように色味が違う雰囲気になります。
特にベタ面が多いデザインが木材の継ぎ合わせ部分にかかると色味の差がはっきりと表れます。



ゴム合成材 線幅のサンプル

0.5ptの細い線でもきれいに彫刻されます。
潰れや切れなどが出ず、細かいデザインでも再現が可能です。 ゴム合成材の木目はほとんど直通のため、線幅が細い直線のデザインの場合、木目と似た雰囲気になりデザインがわかりにくくなる可能性もあります。

ヒノキのレーザー彫刻サンプル

ヒノキはやわらかく軽量な木材で建築物などに使われています。やわらかいので低いパワーでもレーザー加工が可能です。
スピードが遅く強い出力光にするとデザインの周りが焦げ付いてしまいます。油分も多いのでヤニも出やすい木材です。



木材ヒノキスピードによる彫刻仕上がりの差イメージ画像

パワーが低く、照射スピードが速いパターン(上記画像一番右側)でも文字の潰れなどなくはっきりと彫刻ができます。
筆記体の文字は薄く見えますが、木目にかかった部分が影響されています。濃い色の木目にかかると上記画像の筆記体の部分のように薄い印象になります。



木材ヒノキのヤニ イメージ画像

ヒノキは油分が多い木材です。そのため、レーザー彫刻では上記の画像のようにヤニが出やすい素材です。
また、深く掘っても木目の筋が残ってしまうため、ベタが広いデザインの場合、彫られている所と木の筋の凹凸が目立つ印象になります。



木材ヒノキ レーザー彫刻の線彫刻仕上がり画像

線幅は0.5ptの細い線でもきれいに彫刻されます。
濃い色の木目に線がかかっている部分はきちんと彫刻されていますが、木目の影響を受けて薄い仕上がりになります。

杉 のレーザー彫刻サンプル

杉はやわらかく軽量な木材でヒノキ同様、建築物などに使われています。やわらかいので低いパワーでもレーザー加工が可能。スピードが遅く出力パワーが強いレーザー加工をするとヤニが出ます。



木材杉の木目の筋イメージ画像

ヒノキ同様、深く掘っても木目の筋が残ってしまうため、ベタが広いデザインの場合、彫られている所と木の筋の凹凸が目立つ印象になります。



木材杉のレーザー彫刻 線の彫刻イメージ画像

線幅は0.5ptの細い線でもきれいに彫刻されます。
ヒノキと同様、木目に線がかかっている部分はきちんと彫刻されていますが、木目の影響を受けて薄い仕上がりになります。

ウォールナット のレーザー彫刻サンプル

ゴム合成材と同様、家具によく使われる硬い木材で、加工するのにパワーが必要です。
レーザー彫刻をすることによって、焦げ色は出ますが、 木材自体の色が濃茶色のため、ゴム合成材や杉、ヒノキのように木材と焦げ色の変化は顕著ではありません。落ち着いた雰囲気の仕上がりになります。



木材ウォールナット ヤニの出具合イメージ画像サンプル

スピードが遅くパワーが強いとヤニが出てきますが、濃い色の木材なので杉と比べると目立たない印象です。



ウォールナットの焦げ色&木目

ウォールナットは整った細かい木目が特徴なので、ベタ面が広いデザインの場合きれいな木目の雰囲気が楽しめます。



ウォールナット線

0.5ptの細い線でもきれいに彫刻されます。
ゴム合成材同様の直通の木目が特徴のため、線幅が細い直線のデザインの場合、木目と似た雰囲気になりデザインがわかりにくくなる可能性もあります。

タモ のレーザー彫刻サンプル

家具や野球のバットなどのスポーツ用品に使われています。硬い木材で加工するのにパワーが必要です。
木目が細かく詰まっているのが特徴です。



木材タモ 木目の影響による彫刻面のイメージ画像

タモへのレーザー彫刻は木目にかなり影響が出ます。きちんと彫られていても、木目によってまだらな色味に見えることもあります。
筆記体のような細い文字だと木目の影響を受けて彫られていても認識ができないこともでてきます。



木材タモ レーザー彫刻線の出具合のイメージ画像

0.5ptの細い線でもきれいに彫刻されます。
線が木目にかかると薄い仕上がりになるので、はっきり出る部分所と薄い仕上がりになるところがあります。

木製品 レーザー彫刻で気を付けたいこと3点

木製品は天然素材のため、同じ種類の木材でも1つ1つ風合いが異なります。「一つとして同じものがない。」それが木材の良さでもあります。木材にレーザー彫刻を行うため、仕上がりもそれぞれ異なった個性豊かなものになります。

天然素材ならではの注意点、レーザー彫刻・レーザー加工を行う際、3つの点に注意をしてください。

1.木目の筋

レーザー彫刻の注意点 木目

気を付けたいこと1つ目は木目です。
木製品の木目の筋(年輪)はとても堅いため、レーザー彫刻しても消えることはありません。ヒノキや杉のように深く掘っても木目の筋が残ることもあります。
1つ1つ木目の位置は異なりますが、レーザー彫刻をする位置は同じため、木目が活かされるオリジナリティ溢れる印刷面に仕上がります。

2.ヤニのにじみ

レーザー彫刻の注意点 ヤニ

気を付けたいこと2つ目はヤニです。 ヤニは樹脂のことで、木材にとってはかかせない重要な栄養分の一つです。
通常は乾燥により木材中に定着しますが、レーザー光の熱によりしばしば染み出してきます。
レーザーの照射力を強くすると焦げが濃く、彫を深く彫刻することができますが、ヤニが出てしまう原因にもなります。
照射スピードと照射パワーを調整しつつ、ヤニを極力出ないぐらいの濃さの仕上がりになるようテストをし、ベストな色味で彫刻をします。

3.色味の表現

レーザー彫刻の注意点 色味

気を付けたいこと3つ目は色味です。
レーザーの照射スピードと照射パワーを調整しつつベストな色味で彫刻をしますが、 1つ1つ仕上がりの色味の差は出てきます。
同じ照射スピードと照射パワーで彫刻をしても木製品の個体差によって、濃い仕上がりになったり薄い仕上がりになることがあります。
彫刻自体はしっかりとされているので、見る角度により立体感を感じる仕上がりになります。

まとめ

ほしい!ノベルティでは木製品の種類に合った照射スピードや照射パワーで彫刻を行っています。
なかには1度の彫刻で浅い仕上がりになり、うまく彫刻ができないこともあります。そのような場合には再度弱いパワーで彫刻をします。
素材やデザインにより、1度ではなく2度、3度とレーザー彫刻をし、しっかりと彫刻がされる工夫をしています。
また、レーザー彫刻・レーザー加工ができる国産木材の間伐材を使用した木製品も多数揃えています。
高級感のある仕上がりになるレーザー彫刻で1つしかないオリジナリティがある記念品やノベルティ・販促品が作成できます。

※商品の購入・印刷をご希望の際は「ほしい!ノベルティ」にて承ります。

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2021年7月16日 公開 2024年1月23日更新

この記事を書いた人

なべこ

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